【オンライン浪漫紀行】北前船によってもたらされた衣料革新〜日本人はどんな衣服を着ていたのか?〜
2024/05/12(日)
ゲスト
福井県若狭町在住
明治大学 獅子・狛犬研究所 客員研究員
中森あゆみ氏
今回は、織物・繊維の起源から日本人が使用していた衣服の素材やその作り方について、お話して頂きました。天然繊維は中近東から西南アジア、エジプトの新石器時代の遺跡から織物の断片が発掘され、動物毛を使った織物はメソポタミアにおいて約5千年前、それに遅れて蚕の糸が中国で使われる様になりました。
日本人が布にして衣服にしていた繊維として、蚕の繭からとった糸である絹糸と紬糸(つむぎいと)、植物より織り上げた自然布である、藤布(ふじふ)、楮布(こうぞふ)、アットゥシ、しな布、大麻、苧麻(ちょま)、芭蕉布、葛布、木綿について、詳しく解説して頂きました。
木綿は、江戸中期に北前船で干鰯(ほしか)やニシン粕を買入れ、それを畑の肥料にし生産量が増えたとのこと。温かく軽く加工しやすい綿花は、一気に日本中に広がり普段着として定着しました。また「藍染」は木綿と相性の良いとの事で、そのお話も伺いました。