ゲスト 高岡市立博物館主幹学芸員 仁ヶ竹亮介氏

2024/03/15(金)

ゲスト

高岡市立博物館主幹学芸員

仁ヶ竹亮介氏


日本100名城にも選ばれた高岡城を中心に、高岡のお話を伺いました。

高岡城は、二の丸、三の丸などの連続する馬出・水堀がほぼ完全な形で残され、その保存率は日本一だと言います。

加賀藩2代藩主前田利長が築城し、利長の意を継いだ32歳年下の弟3代目前田利常が保存していました。利常は高岡を街として存続させるべく、商工都市になるよう尽力した名君です。利常の思いは人々に引き継がれ、明治初期の払下げ開墾令でも公園として残され、現在は「日本の桜100選」にも選ばれています。



産業では鋳物が有名です。利長が近隣から金屋町に鋳物師を招き鋳物産業を起こしました。当初は鉄鋳物で、鍋・釜・農具などを作っていましたが江戸中期から塩釜を作り、そこから100年ほど後にニシン釜を生産しました。北前船の流通のおかげで高岡の綿産業も発展し、「新川木綿」と呼ばれる特産品となりました。



様々な産業で有名な高岡ですが、高岡商人の一番の根幹は問屋業であり、原料が採れる地域ではないが物流の拠点として発達したのだと、仁ヶ竹さんが話してくださいました。



画像は、当時使用されていたニシン釜です。